2015年10月29日木曜日

街の5年

学生時代の友人が5年ぶりに東京に来ました。
彼の目に映る東京では、新しいものと変わらないものとが、まだ混ざり合ってはいません。

御茶ノ水の古い喫茶店で珈琲を飲みました。
この店は何十年も変わらず開いていますが、そのテーブルで向かい合う二人は、5年前とは違った人間になっています。
懐かしい思い出話をしましたが、過ぎ去りし日々への距離は一向に縮まりません。

彼を見送った後、一人で再び街を歩きました。
たくさんの鳥が駅前の街路樹に止まっていますが、暗くてどんな鳥なのかが確認できません。
騒がしい鳴き声で頭が一杯になり、風景が歪んで見えました。