2010年6月30日水曜日

眠りに落ちる

就寝前に、真夏のプールをイメージしました。


じりじり照りつける日差しの下、ざらつく飛び込み台を足の裏に感じ、息をころして笛の合図を待ちます。
位置についてからスタートするまでの間は、音だけに集中しているため、自分が耳だけの存在になったようです。

乾いた音が響きわたります。

そしてようやく鳴った音にしびれるのをこらえながら、強く台を蹴るのです。
着水したときには水を冷たく感じますが、次第に身体が熱を持ち、馴染みます。

水底には水面の紋様が映りこみ、水はインクを落としたようなブルーです。
プールの底に塗られた青いペンキは幸せだと思います。

ロスコの赤のように、空間を包みこめるのですから。

そんなことを考えていたら、ターンをする前に眠りに落ちました。

2010年6月27日日曜日

ジダン

少し前に買ったサッカーボールの懸賞で、Tシャツが当たりました。

右が翼くんで左はジダンです。
ジダンは僕の印象と少し違います。

オリンピックやワールドカップで、深夜にスポーツ中継がやっているのは、なんだかうきうきしますね。

2010年6月26日土曜日

一日のはじまり

最近は夜に何かしていると、すぐに朝になってしまいます。

夜と朝とがとなりあっていて、昨日と今日との境がとても曖昧です。
どのように認識すればよいのか決めかねています。

窓の外が朝焼けに照らされて赤く染まるとうれしくなりますね。

月が黄色くなったら夜で、太陽が見えたら朝ではどうでしょう。

曇りや雨の日のことはまた後日考えます。

2010年6月21日月曜日

古い写真と長い髪

資料を探すために、本を整理していたら、9年前に観た展覧会のカタログがでてきました。
ドスタールのような作風で風景を描く画家です。

久しぶりにみると、当時とだいぶ印象が違います。

古いアルバムを開いているような感じで、気がつくとあっという間に時間がたっていました。
ひとつひとつ見ていたら作業がはかどりませんね。

本の間から一枚の写真がでてきました。
昔の自分の姿を見ることは、古い自作を見ることと同様に少し照れます。

写真の中の自分はとても髪が長いです。
子どもの頃、人に頭を触られるのが、とても嫌だったことを思い出しました。


最近、庭の近くにある和室で描いているせいか、蚊がよくでます。
夏になるのは素晴らしいですが、蚊だけは苦手です。

2010年6月16日水曜日

絵具の匂い

普段は慣れすぎて、油絵具に匂いがあることすら忘れているのに、時折、強く香ることがあります。

比喩的な意味ではなく、実際に嗅覚に働きかけるのです。

今日はそんな日でした。
僕には懐かしい匂いです。

何かを思い出しかけそうになります。

2010年6月14日月曜日

連動する腕、雨

ヌードモデルさんのクロッキーをしました。

2分程の短い時間で次々とポーズが変わっていきます。
ポーズや見る角度によって、身体の生み出す線は、弛み震えたり、鋭く伸び上がったりします。

描いていると次第に、モデルさんの身体の動きと、僕の腕の動きが連動し始めます。

モデルさんの動きにつられて、自分の腕が勝手に動くと、知らない自分に出会った感じがします。
この感覚は絵を描く歓びの一つですね。

普段の絵にもそういった感覚を反映できたらよいのですが、まだ考え中です。
今日はまだ腕が動きたがっています。

帰り道、突然の雨にびしょぬれになりました。
たまには悪くないですね。

2010年6月10日木曜日

こぼしたミルク

昼から夕方にかけ、喫茶店の窓際の席で、駅のロータリーを眺めていました。
雨上がりの街では、傘を持っている人と、いない人とが半分ずつ行き交っています。

郊外にあるこの街には、今年に入ってから幾度か訪れています。
僕がその街に行くと、たいてい雨が降ります。

そういう場所は確かにあるのです。
相性でしょうか。


子どもの頃、こぼしたミルクを見て、とっさにテレビゲームのリセットボタンを探したことがあります。

そして、そのことをときどき思い出すのです。

忘れてしまわぬように、そんなものは現実にはないのだと繰り返します。

こぼしたミルクは拭くべきです。

2010年6月4日金曜日

あたらしい魚


新しい水槽を立ち上げました。

近くの池で釣れた魚を飼っています。
今までは熱帯魚を中心に飼育していたので、少々地味に感じますが、よくよく見ると虹色です。
特に魚が進行方向を変えた時には、刃物のような輝きを見せてくれます。

最近では生体を観察することを重視して、レイアウトはシンプルにしていたのですが、今回は魚の隠れ場所をたくさんつくってあげたいと思います。


昨日と今日とがまるっきり違うものに思えることがあります。
変化を受け入れることはときどき難しいです。

水槽の魚は大事にしなくてはいけません。