さっきまで降っていた雨はもうやんでいます。
とても静かな夜です。
耳を澄ますと鼓膜を押し込む、電波のような気配を感じました。
とても大きくて、それでいて空虚な存在です。
漠然とした不安を感じ、それから逃れようとして、足を動かすと、ベッドが軋みます。
ギ、、、ギギ
意識をすればするほど、ベッドは鳴ります。
これ以上、音をたてていても仕方がないので、ひとまず眠ることを諦めて、台所に向いました。
冷蔵庫の扉を開けると、とても眩しくて、僕はまぶたを閉じます。
グラスに牛乳。
素足に廊下。
新聞配達、カラスの声。
電車が鉄橋を渡り、そろそろ夜が明けます。