2011年1月23日日曜日

拾う人


川沿いの道に、落ちている葉っぱやコンクリートのかけらを拾う人がいました。
興味の向くままに道を横断し、車は彼の動きに警戒しながら、隣りを通り過ぎていきます。

彼のことが気になりやや後方から様子をうかがっていると、突然後ろを振り向き、僕に微笑みかけました。
葉っぱと同じように何かを拾われたのです。

帰り道、拾ったものをしまう箱のことを考えました。
箱に入れたっきり、見返すことはないのかも知れません。彼は多くのものを拾いすぎています。

靴音がいつもより高く響きました。