暖房をつけて下地の作業をしていると、部屋の空気が澱んできます。
これでは眠れないなと思い、3つある窓のうち、2つを開けることにしました。
ぐんぐんと気温が下がります。
部屋と外の空気がひと繋がりになり、境界がなくなりました。
いい気分になった僕は、3つ目の窓を大きく開け、部屋の明かりを消すことにします。
空からは目には見えない物質が、常に降り注いでいるそうです。
あまりにも小さいため、僕の身体さえ通過してしまいます。
ときどき僕が空っぽになることは、そんな穴だらけの身体のせいだったのかもしれません。