2013年6月12日水曜日

蝶と泥

日比谷駅の地下通路に、黒い羽を持つ蝶が落ちていました。
微かに動いているように見えたので、立ち止まり、しばらく眺めていたのですが、それが生きているからなのか、風に揺らめいているだけなのかを、判ずることはできませんでした。
再び歩き出し地上に出ると、空は分厚い雲に覆われています。入梅以降、街は彩度を落とし、鮮やかな夏に向けて色を蓄えているのです。

夜になってから、雨の降る公園を走りました。雨と汗で濡れた身体は川底のぬるい泥のようになります。
土の匂いを感じながら大地と呼吸を合わせました。