2015年10月6日火曜日

赤い実

ある夏の日に、祖父母の家で、縁側から大きなカタツムリを眺めていたら、軒下に白蛇がやってきました。
外で生きているのにも関わらず、汚れ一つない輝く身体に、目が離せなくなります。
滑るように身体を左右に振りながら、背の低い草の生い茂る林に入っていきました。

そこに生える木には、春になると赤くて甘酸っぱい実がなると母から聞いたことがあります。
僕は夏と冬にしかここに来たことがないから、その実を見たことはありません。

子どもの頃のことです。

雨上がりの夕焼けを閉じ込めたような、空豆型の実。