2010年12月13日月曜日

誰かの公園

住宅街に空風の吹き込む場所があります。
そこは誰もいない公園でした。

其処彼処に注意書きがあり、高いフェンスに囲まれています。

小さな子どもが、安心して遊べるような公園にしたかったのでしょう。

ゴミ一つ落ちていない、掃除の行き届いた公園です。
しかしながら、子どもの姿は見えません。

一人ベンチに座ってその理由がわかりました。
見えない視線を感じるのです。
不審な動きをすれば、注意書きがまた一つ増えることでしょう。
心がざわつき、そわそわしてしまいます。

管理者はきっと、この公園で時を過ごしたことが無いのですね。

ただ静かに、遊具が風化していくのを待っています。