外では、強い風に木々が吹かれて、大きな音を立てています。
朝、何となく歌川広重の名所江戸百景を開くと、近所の川が描かれていたので、そこまで出かけることにしました。
当時は橋が無く、船で渡っていたそうです。
案の定、なんでもない川と空がありました。
いわゆる絵になる風景ではまるで無いのです。
作画の創意で平凡な景色を一変させたのがよくわかります。
土手の上から神社を覗いていたら、下校途中の子どもたちが見えました。
強風に舞う落ち葉が、短パン姿の彼らの足に打ち付け、痛い痛いと飛び跳ねています。
市井の人々が見せる様子は、今も変わらずおかしさを秘めているのですね。