2010年2月10日水曜日

暗闇を歩く

僕の部屋の照明には、リモコンがありません。入り口にあるスイッチで操作をします。そのため、寝る時にはそのスイッチからベッドまでの距離を、暗闇の中歩かなくてはなりません。
そんなに広い部屋ではないのですが、何も見えない中、記憶と勘を頼りに進むのは、毎回勇気が必要です。
外灯や月明かりでうっすら見えてくる断片的な情景は記憶や勘への信頼感を乱し、それがあたかも現実だといわんばかりに主張します。
この毎日の習慣で学んだ事は、そういう時には目を閉じるという事です。視覚的な距離感覚と記憶の中での距離感覚とは違い、暗闇で身体のバランスを保つのにはむしろ目を閉じている方が適しているのです。
勘を頼りにたどり着けた時には平穏な気持ちで寝れますし、仮に何かを踏んだりぶつかったりしても、部屋に関しての新しいデータを得る事ができます。
暗闇の中、より鮮明なビジョンを思い浮かべられるようになりたいものです。