2018年3月9日金曜日

子供じみた夢

午前4時。目を開けると、天井には照明が静かにぶら下がっています。真昼の大都市で巨大な怪物と目が合うという子供じみた夢で目が覚めました。
夢の中で身動きの取れなくなっていた僕と落ち着いた気持ちで天井を見ている僕が、ひとつながりとなっていることに違和感を覚えます。
そのまましばらく布団の中に入っていると、外から細かな連続した音が聞こえてきました。カーテンを開けなくてもそれが雨音だと思うのは、経験からの推測に過ぎません。

キッチンで珈琲を淹れていると遠くからバイクの音が聞こえてきました。少し走っては停車するというリズムを繰り返しています。バイクに乗っているはずの人は、役割を遂行する機械に徹しており、人の気配はその音の陰に隠れています。
彼がバイクから降りた時には、僕らはフリードリヒの風景画について意見を交わし、場合によってはわかりあうことができるのかもしれません。

窓の外からはまだ連続した細かな音が聞こえてきます。もしこれが雨音ではないとしたら、自分の中に信じられることは、子供じみた夢以外にあるのでしょうか。